サイエンスアゴラ2016『タカラガイのストラップを作って知る生物多様性』で出展してきました~
11/6(日) 日本科学未来館 1階 ブース Aa-076 「あうるの森」に来てくださった大勢の皆様、ありがとうございました。
午前10時の開場と同時に真っ先に「あうるの森」ブースに来て「今日はこれを作るために来ました!」と、オミナエシダカラのストラップを作って、笑顔で帰っていった男の子。
「大きいタカラガイ1個か、小さいタカラガイ2個、どっちのタイプを作る?」と選んでもらうと、女の子の多くは小さいの2個タイプを選びますね。
そして、できあがるとニコッ~(^_^)と笑顔になって「ありがとうございました」と帰っていきました。
午前中は人がいっぱい!
サイエンスアゴラはお台場地区の6つの会場…
A 日本科学未来館
B シンボルプロムナード(屋外会場)
C 産業技術総合研究所
D 東京都立産業技術研究センター
E フジテレビ湾岸スタジオ
F 東京国際交流館
…で行われます。
この中で最初にどこ行く?と選ぶとしたら… 事前にお目当てのものを決めてなければ、まずは日本科学未来館へ行ってみようかな~ってなるんでしょうね。
午後3時を過ぎて、ちょっと人波が途絶えたところでブースの写真を撮っておきました。
隣のブースは、Aa-074『生物多様性と遺伝子撹乱~外来種と在来種~』生物多様性保全協会です。
今年の出展ブースが決まって、隣のブースは何かな~と見たら… え~!「生物多様性」をテーマにするブースを並べたんでしょうが、お隣は「生物多様性保全協会」です。
一方「あうるの森」は個人の出展。どうやって「生物多様性」の展示で張り合うか!?←いえいえ、張り合う必要はありません。それそれが違った視点で「生物多様性」のことを多くの人たちに伝えることが大切なのです。
あうるの森は…
「貝殻拾いって楽し~(^o^)」を伝えたい。でもそれを海に行かずに科学館の中で伝えるのは難しいので、
「貝殻ってキレイでカワイイ~(^o^)」をタカラガイのストラップを作ることで伝えます。
そして三浦半島や房総半島など(東京から近い)身近な海岸で拾い集めた2百数十種類の貝殻標本を見てもらい、
「これだけ多種多様な貝殻が拾えるんだ~」と知ってもらうことで「生物多様性」を感じてもらうのが目的(^^)v
去年は200種の貝殻標本を並べ、今年はさらに60種ぐらい増えているのですが、テーブルの広さは去年と変わらないので並べきれなかった貝殻標本が多数ありました(^^;
今年はさらに「地球温暖化→海洋酸性化の危機」も伝えなければ!ということで…
ここの説明は《あうるの森サイエンスラボ》にお任せですけど(^^;
※なぜ「海から貝がいなくなる!?」のか、分りやすいイラストでの説明がこちらにありました。
⇒海から貝が消える? 海洋酸性化の危機|地球環境研究センター
化学的な説明はこちら…
⇒海洋酸性化のメカニズム|気象庁
今年の出展トピック…
●ウニ殻+ライトを置いておくと~
これに引き寄せられて人々が立ち止まります。(会場で撮影し忘れたので、この画像は家で撮影したものです。暗いところで撮影したので、より美しく写ってますけど…)
「これはウニの殻です。」「へ~ウニの殻なんですか!ウニの棘はどこ?」
みなさんウニは棘の生えた「まっくろくろすけ」状態のイメージがあるので、棘のないウニ殻は見慣れていない人が多いみたい。
そして「ウニは棘皮動物(きょくひどうぶつ)です。」
「ヒトデも棘皮動物です。ヒトデは★型で体が5ですね。」
「棘皮動物の体は5が基本なんです。これを五放射相称(ごほうしゃそうしょう)と言います。」
「ウニ殻も5ですね。」
「あ!ほんとだ。おもしろ~い」と言う人が多く、これはサイエンスコミュニケーションのきっかけとして良いですね(^^)v
でも「なんで?」と質問されると…
「さぁ?なんででしょう(^^?」と答えるしかなくて。。。
だって、棘皮動物 - Wikipediaにも「なぜ」は書いてないし~
いまさらながらに「五放射相称 なぜ」で検索して…
⇒第2節 動物の多様性→なぜヒトデは5放射相称か?|啓林館高校理科
ふ~ん、五放射相称を説明しようとするアイデア(仮説)としては面白いですね。
●クマサカガイは変な貝なので、これも貝のお話の導入にはうってつけです。
→【クマサカガイ】へんな貝…面白い~
→「地質学者」のクマサカガイ
クマサカガイを見て「これ作ったんですか?」という質問多し。
●タコブネも「殻をもつタコがいるんです」というところから、お話の導入になります。
殻をもつタコ(タコブネやアオイガイ)のことを知る人は少ないですが、「イカには骨がありますね。」うん、とうなずく人多数。「あれは昔 殻を持っていたときの名残なんです。」
●タカラガイは巻貝なんです。
タカラガイのことは知っていても、それが巻貝であることを「知らなかった~!」という人が何人かいました。
私も貝殻拾いを始めた頃はタカラガイを巻貝だとは思ってなくて、富津岬に行って貝殻拾いにハマってしまったときのブログでは→巻貝編→二枚貝編→その他編に分けているのですが、タカラガイがその他編に入ってる~(^^;
→タカラガイは巻貝なんです~@_@
タカラガイの断面を見せると「あ、ほんとだ!巻いてる~」と、驚き・感動してました。
●「拾った貝殻に穴が開いているのがありますけど、あれは何ですか?」という質問が二三人から…
「あ~それは肉食の貝 ツメタガイが開けた穴なんです。」
→【ツメタガイ】に穿孔された【桜貝】【フジノハナガイ】【ハマグリ】
…一般的に知られていない「え、そうだったんですか!」というお話をすると、みなさん「面白いですね~(^o^)」って、貝殻を楽しんでいってもらえたと思います。これをきっかけに「貝」そして「生物」に興味を持ってくれる人が増えたらいいな~と思っています。
※去年の出展では10:00~16:30までブースを離れることはできずお昼休みもなし。100人がタカラガイストラップ作りを楽しんでもらえました。今年の100本のストラップを用意して、16時前に残り6本。このペースだと終了時間前にストラップが無くなっちゃうね。と思っていたら、今年は11/6(日)最終日は16:00時まで。え!そうだったの~ ということで、今年のタカラガイストラップ作りは94人でした。
今年も(やっぱり)10:00~16:00までブースを離れることはできずお昼休みもなし。個人の出展ですから、なかなかハードな出展になっちゃうんですが、来場者の皆さんと楽しくお話(サイエンスコミュニケーション)できるから、今年も楽しかったです(^o^)
来年もサイエンスアゴラに出展する気満々です(^o^)/
でも、同じネタを繰り返すと一般公募で採択されない可能性もあるから、来年は新しいネタ(企画)を考えなくちゃ!
※これまでのサイエンスアゴラの出展記事
2015/11/15 サイエンスアゴラ2015『タカラガイのストラップを作って知る生物多様性』で出展して~
2014/11/09 サイエンスアゴラ2014 飛ぶ種の模型を作ろう~種が旅するかたちを考えよう~ 盛況のうちに終了
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コメント
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お邪魔させていただきました。
小学生の頃はタカラガイの夢を見るような子供でした。
最近になって貝殻拾いを始めましたが、キレイなものはなかなか拾えず、展示の標本を見て素晴らしさにうっとりしました!
お忙しい中、お話を聞かせていただきありがとうございました
オミナエシダカラのストラップはスマホに付けました。お気に入りです(^o^)
投稿: 猫おばさん | 2016年11月 8日 (火) 23時35分
猫おばさん、はじめまして。あ、サイエンスアゴラでお会いしているのか~
オミナエシダカラのストラップを気に入っていただけて嬉しいです(^o^)
投稿: あうるの森 | 2016年11月 9日 (水) 06時36分
はじめまして!
自然科学系の書籍の編集をしている者です。
BLOG,楽しく拝見しました。
実は,現在編集中の書籍掲載用に画像をお貸しいただけないかとご連絡差し上げています。
書籍の内容など記載した企画書を添付して,きちんとご依頼させていただきたいので
一度,上記記載のアドレスにご連絡いただけないでしょうか?
ご連絡お待ちしております。
よろしくお願いいたします。
投稿: 海野隠れん坊 | 2016年11月20日 (日) 16時05分
あうるさん!!初めまして!!
毎回毎回、一番始めからブログを隅々まで楽しく読ませていただいてます!私の貝殻拾いの教科書です!!今まで拾ってきてタカラガイで種類がわからない、タカラガイがあるのですが、助けていただけないでしょうか???
投稿: ゆうこ | 2016年11月23日 (水) 19時54分