奄美大島で世界最大の豆 モダマの「つる」を見る
奄美大島貝殻拾いの旅2020で貝殻拾い三昧の4日間でしたが、私 木の実も大好きなので、奄美に行ったら見てみたかったのが…
世界最大の豆 モダマの緑色のさや と、
日本最大のどんぐり オキナワウロジロガシ
…でも、残念なことにどちらも見られなかった😢 その顛末は2日目のブログの長~い記事の最後の方に、ちょこっと書いてます。
世界最大の豆 モダマの緑色の「さや」は見ることができなかったけど「つる」は見ることができたから、その画像を載せときます。
モダマのつる スゴイよね~😲 と何枚も写真撮っていたので、以下ベタベタと…
↑この大きな葉っぱは「クワズイモ」⇒Wikipedia クワズイモ#毒性
思わす「トトロの傘~」って、やりたくなりますよね😊
モダマのつるは ↓この階段を下りたところで間近に見ることができます。
この階段の近くには『奄美市指定文化財 モダマ自生地(天然記念物)』の説明看板がありました。
もだまは、マメ科のつる性常緑植物です。そのさやは、大きなもので長さ1~1.5m、幅10~15cmにもなり、種子が10~15個ぐらい含まれています。その種子も大型で、直径5cm前後あります。ツヤのある黒褐色の堅い種子ですが、浮力があるので、海流に運ばれて遠方に漂着することもあります。
熱帯・亜熱帯地域に広く分布、海岸近くの常緑林に生育しています。日本では、屋久島を北限として、以南の南西諸島に分布しています。奄美大島では、唯一この東仲間集落(奄美市住用町)に自生地が認められます。
そうした希少性から、平成4年9月1日に、住用村指定文化財に指定され、現在に至ります。
このモダマ自生地は、奄美市指定文化財として保護されています。奄美市教育委員会の許可を得ずに、勝手にさややつるを伐採する行為、あるいは周辺で工事等を実施することなどは、奄美市文化財保護条例で禁じられています。学術研究や周辺工事等で許可を要する場合は、奄美市教育委員会にご相談ください。
道の反対側にも ↓この看板が
モダマ(藻玉)
マメ科学名:Entada Phaseoloides
原産地:東南アジア
モダマは、アフリカからアジアまでの熱帯と亜熱帯のマングローブ林や海岸近くの常緑樹林で見られるつる性のマメ科常緑植物です。大きな豆のさやは木質で長さ1m、幅10cmにもなる世界最大の豆です。モダマの種子はとても堅く、また、内部に空間があり、海水に浮かぶことができ、種子が海流に乗ってモダマの分布を広げているようです。ここ住用でも漂着して根を張ったものであると考えられます。古くは、薩摩の代官が派遣され、島吏の職制が設けられていた時代に、榼藤(もだま)見廻り役2名いたことが書き記されています。(笹森儀助氏の『南嶋探験2』参照)。また、そこには、「榼藤子(モダマ)住用に生ず。薬入れに宜し又煙草入れによし」(名越左源太氏の『南島雑話2』参照)と書かれ、モダマの種子を貴重なものとして扱われていたことがわかります。
木々の間にモダマのつるが横に張ってるのですが、その間隔は数メートルありますよね。どうやってこんなに長いつるを木々の間に張ることができたのでしょう?
あ~!モダマのさやが実ってる!💧
この記事を書くために「奄美 モダマ 2020」で検索したら…
⇒世界最大級のマメ科植物モダマ、さや実る 奄美市|朝日新聞DIGITAL
この記事のモダマのさやの画像は『2020年10月23日午後…奄美市住用町…撮影』となってる。私が行ったのは10月24日。だからどこかにモダマのさやが実ってたんですよね! え、どこ? どこにモダマのさやが実ってたの? あれだけ探したのに… ショック😢
あ、こちらの記事に…
⇒モダマも無事に実ってます|あまみ便り
『旧国道を東仲間集落から上がっていき、モダマ自生地の看板を過ぎたあたりで注意して見上げると、ありました。それも、かなりの数。』
あ~ あの道をもうちょっと先まで歩いて行けば、緑色のモダマのさやが見られたのね。う~😢 残念過ぎる。
※教訓:事前に🔍していても、ネットの情報は常に更新されているから、直前にもう一度🔍しなおしてみること。
※モダマの関連記事
2013/01/03 藻玉(もだま)…世界最大の豆
2013/07/19 藻玉(もだま)の鞘を開いてみました〜
2014/09/24 名も知らぬ遠き島より流れ寄る藻玉(もだま)の実一つ…和田長浜海岸でビーチコーミング
2015/11/02 ワニグチモダマ(鰐口藻玉)…和田長浜でビーチコーミング
モダマ自生地の説明看板の中で参照していた笹森儀助氏ですが、
笹森儀助 - Wikipedia の写真の服装が面白い😃
明治時代の探検って、こんな服装で行ってたんだ~ ←ここで興味を引かれて長いWikipediaの記載を読み始めたら… 面白い!
『当時の沖縄県、特に先島諸島はハブとマラリアが跋扈する危険な辺境の地であり… 笹森としても死を覚悟しての渡航であった。』ん~ この時代の探検は命がけだったんですね。
そして、感動した~ ちょっと長いけど引用させていただきます。
東京に帰還後、笹森はこの沖縄行の様子を『南嶋探験』という書に著したが、その中でこの惨状の最大の原因は人頭税だとしてその廃止を訴えた。… 政府の意向での沖縄行であったにもかかわらず、『南嶋探験』が政府および沖縄県庁の無策を糾弾する内容となっていることは、「笹森は保守的な傾向をもっていたとはいえ、自分の見たものを言葉または文章で裏切らないという点で、その精神はまさしく革新的であった。そのことが今日でもこの書を不朽のものとならしめている」と評価されている。
国立国会図書館デジタルコレクションで笹森儀助『南嶋探験』が公開されてます。
扉絵にこうもり傘をさした姿が印刷されてます。何ページかめくると、行った先の地図も出てます。文章は明治時代のものなので、私には読むこと困難ですので、『笹森儀助の軌跡: 辺界からの告発』なら読めますね。
『教科書で教えない偉人である』というカスタマーレビューがありました。
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