フタバガキの実(偽翼果)こんなにいっぱい一斉にクルクル回りながら落ちてくるんだ~
twitterで ↓ この動画を見た。
「ふしぎな木の実図鑑」 発刊を記念して、この動画をアップしてみる。
— Tomoki SANDO (@TomokiSANDO) November 24, 2020
図鑑のp70に掲載しているフタバガキ科のShorea siamensisの落果の様子。 pic.twitter.com/m5gInqVeoE
フタバガキの実(偽翼果)こんなにいっぱい一斉にクルクル回りながら落ちてくるんだ~😲
すご~い! 面白い! 楽しい~😃
木の実好きな私は『世界のふしぎな木の実図鑑』気にはしてたんですが… そうか、もう発売されてるのか。本屋さんに行こ🙂
私は、ふしぎな木の実=変な木の実=面白い木の実 の中でも「飛ぶ種」が好き。
飛ぶ種はタンポポの様な「綿毛」タイプと、「翼果」タイプに分けられるように思う。
「翼果」とは… 子房壁が薄膜状に突出して翼状になったもの。
その代表が…
▼アルソミトラ・マクロカルパ
※飛ぶ種の二大巨頭がアルソミトラとフタバガキだと思うんです。そして、フタバガキの動画は今回紹介したものが私が初めて感動したものなんですが、アルソミトラの感動動画はこれまでにいくつか見たことがある。その中でベスト1が、先月twitterで見た ↓ この動画です😊
高い木に絡んで生長するツル植物「アルソミトラ・マクロカルパ」の種子には羽根が付いており、落ちるとまるでハンググライダーのように滑空しながら、遠くまで飛んでいきます。pic.twitter.com/W6EcKvfYf0
— エピネシス (@epinesis) October 1, 2020
でも、アルソミトラやフタバガキは東南アジアの熱帯雨林に行かなければ見られないので、日本で見られる翼果が…
…と、色々あります。
で、アルソミトラの翼果は「滑空」するのですが、その他の翼果は「くるくる回る」タイプです。
くるくる回ることで滞空時間を長くし、その間に風に吹かれて親の木から離れたところまで飛んでいくのです。
そして、くるくる回る飛ぶ種の代表が…
▼フタバガキなんです。
フタバガキも熱帯雨林の植物なので、その実を日本で拾うことはできません。フタバガキの実は買ったり、模型を作ったりして、くるくる回る様子は見ていましたが、実際に木から落ちてくるところは見たことがなかった。だから、twitterのフタバガキ科のShorea siamensisの落果の様子の動画には感動!
ところで、フタバガキ(dipterocarps ディプテロカルプス)の名は「2つの羽のある実(di=2, ptero=羽, carpos=果実)」に由来するのですが、動画のフタバガキは2つの羽よりもっと羽がありますよね~ 5枚あるかな。
それは~ フタバガキ科は600種前後からなり、フタバガキ属(Dipterocarpus)は2枚羽だけど、ショレア属(Shorea)=サラノキ属は5枚羽(というか3枚羽?)のようです。というのは、以前…2017/11/12 フタバガキの実(偽翼果)を観賞~してたので知ってる。
なぜフタバガキの羽が2枚とか5枚とかあるかというと、フタバガキの羽は花の5枚の萼片のうち2枚か3枚か5枚が長く伸びたものだからです。2013/05/03 フタバガキの種子の羽根は萼片なんですって〜!
そして、『真正の翼果(羽が子房から形成される)とは違って羽根が萼片由来であるため、フタバガキ科の果実は≪偽翼果≫と呼ばれる。』のです。
「フタバガキ 偽翼果」で検索したら… フタバガキの実の実態について、大変参考になるページがありましたので、フタバガキ好きの方は是非ご覧ください。
⇒2019年ボルネオ・サバ州 フタバガキの一斉開花後の実が落ちる頃に訪れ、観察したこと 雑記|みきと行こう
うわぁ~! フタバガキの一斉開花(10年に一度?)見てみた~い😊
※フタバガキの関連記事
2013/05/03 フタバガキの種子の羽根は萼片なんですって〜!
2013/05/04 フタバガキの種子の羽根は萼片なんですって〜!…観察してみました
2013/09/16 (飛ぶ種)フタバガキの型紙
2014/11/02 サイエンスアゴラ2014 №120 飛ぶ種の模型を作ろう~種が旅するかたちを考えよう~
2017/11/06 アルソミトラとフタバガキの種子を購入
2017/11/12 フタバガキの実(偽翼果)を観賞~
フタバガキの動画検索したら、もう一つ感動の動画を見つけました。
⇒ボルネオの熱帯雨林で見られる一斉開花。フタバガキか雨のように降り注いでますね。|NPO法人 ボルネオ保全トラスト・ジャパン
さらに! フタバガキの一斉開花につづく大量落下の動画がTwitterにアップされていました~
Susulan daripada fenomena mass flowering yang sedang berlaku di kebanyakan hutan dipterokarp, Pasukan Memanjat JPN Kedah turut mengambil kesempatan mengutip biji benih daripada pokok spesies Meranti Tembaga yang berketinggian 40 meter & dbh pokok dalam 80-90cm. pic.twitter.com/t29arOHEYJ
— JPSM (@jpsmofficial) August 13, 2021
※2023/03/30 @TomokiSANDOさんのフタバガキのツイート
スコールの中舞い散る夥しい数のフタバガキの実たち。
— Tomoki SANDO (@TomokiSANDO) March 30, 2023
こちらが本来の落下速度です。
回転の様子は分かりづらいですが、襲撃されるかのような迫力を感じてもらえますか? pic.twitter.com/AV0nVirrsA
スゴ~イ😱
風で飛ばされるんじゃなくて、スコールの激しい雨で叩き落されちゃうの?と思ったら…
『乾季に降るスコールは時として凄まじく、降り始める前に台風並みの大風が吹くことも多いんですよ。
それで遠方まで吹き飛ばされます。』とのこと。
へ~!スコールって台風並みの風が吹くんですか?と
「スコール 強風」で検索したら…
⇒【スコールとはどんな天気?】雨ではなく風のことだった?!|晴ノート
え~!『雨や雷を伴うこともある、急に強くなる強風のこと』なんですか! 思ってたんとちがう😅
※2023/04/04 @TomokiSANDO 山東智紀さんにフタバガキの動画を撮影ときの状況やフタバガキの実について聞いた記事がありました。
⇒「ついにその日がやってきた!」スコールの中フタバガキの実が舞い散る様子に植物研究者も大興奮|togetter
『飛散した多くの種子は、親木から300mぐらいの範囲に落ちていました。しかし、中には上向きの風にあおられて高く舞い上がったものもあったようで、1km先に落ちたものも少なからずあったようです。』へ~運が良ければ 1km先まで飛んでいけるんですね。落ちたところが芽生えに適した環境かどうかも「運」ですけど。
※関連記事
2021/02/16 変で、愉快で、美しい『世界のふしぎな 木の実図鑑』と私の木の実コレクション
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