焼くや藻塩の【テイカカズラ】定家葛の種髪はケサランパサラン!?@多摩森林科学園
ケサランパサランかも知れないキジョラン(鬼女蘭)の種髪を探しに多摩森林科学園へ行って、最初に見つけたのが…
▼テイカカズラ(定家葛)の種髪
そして、こちらが…
▼キジョラン(鬼女蘭)の種髪
テイカカズラの種髪はこのとき初めて見たのですが、事前にキジョランの種髪を予習していたこちらのページ…
⇒鬼女の贈り物 キジョランの実@多摩森林科学園|多摩散歩人のブログに
『テイカカズラは長細いので見分けられます。』と記されていたので、テイカカズラの種髪だと分りました。
ところで、「種髪」という言葉に慣れていない私は「綿毛」と言ってしまうのですが、
「テイカカズラ 綿毛」で検索 約 4,390 件
「テイカカズラ 種髪」で検索 約 19,000 件
…ということで、みなさん普通に「種髪」と言ってるようなので、私も「種髪」と言わなければ!😅
さらに、ところで、多摩森林科学園でキジョランの種髪を探して歩いていると、テイカカズラの種髪とキジョランの種髪が半々ぐらいの比率で落ちているんですが、テイカカズラはどこに生えているの?
キジョランの葉と蔓(つる)はだいぶ見慣れてきたので分るのですが、テイカカズラはどれ?
多摩森林科学園の釣舟草通りを歩いていたら…
▼テイカカズラの種髪が落ちてる!
ここにも!
ここにも! いっぱい落ちてる!
こんなに落ちてるってことは、この辺に・・・
▼あった!
鞘(さや)のような細長い果実が割れて、種髪がいっぱい!
👆川の上にあったので近寄って見られず、ズーームして撮ってますが、
ズームせずに周りを見ると…
▼キジョランもあった!
👆左側がキジョランの葉と蔓(つる)で、右側にテイカカズラの実(白い種髪)がぶら下がっています。
「テイカカズラの種髪とキジョランの種髪が半々ぐらいの比率で落ちているんですが」と思っていたけど、同じようなところに生えているから半々ぐらいだったのですね~
実や種髪がなくてもテイカカズラを識別できるように
▼テイカカズラの葉
ん~キジョランのように特徴のある葉ではなく、普通の葉の形なので🍃もう少し経験を積まないと識別できそうにありません😅
テイカカズラ(定家葛)の和名は…
『式子内親王を愛した藤原定家が、死後も彼女を忘れられず、ついに定家葛に生まれ変わって彼女の墓にからみついたという伝説(能『定家』)に基づく。』by Wikipedia
藤原 定家(ふじわら の さだいえ/ていか)は『小倉百人一首』の撰者で、百人一首の中の…
▼式子内親王の歌
玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
忍ぶることの よわりもぞする
▼藤原定家の歌
来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに
焼くや 藻塩の 身もこがれつつ
…どちらも相手を恋焦がれる恋歌です。
それぞれの現代語訳はリンク先の 小倉山荘 ちょっと差がつく『百人一首講座』をご覧ください。
ところで、定家の『焼くや藻塩の』で思い浮かんでくるのが…
👆モシオガイ(藻塩貝)です😃
藻塩とは⇒日本の塩作り - 淡路島の藻塩
『藻を積み重ね、上から海水を注ぎかん水を作り煮つめ』て作られ塩です。
『古来より製塩が盛んだった淡路島』ですが、定家の歌の「まつほの浦」は兵庫県淡路島北端にある海岸「松帆の浦」です。
ところで、藻塩貝の名前の由来ですが、モシオガイ | 軟体 - 市場魚貝類図鑑 ぼうずコンニャクでは『由来・語源 『目八譜』より。不明。』ですが、
私が思うに…
👆シオヤガイ(塩屋貝)と同じく
塩屋(塩水から塩を煮出すための小屋)に見立てて、そこで藻塩を作っていたから「藻塩貝」ではないでしょうか?
「塩屋」の画像はないものか? 「製塩 藁葺き屋根」で画像検索したらありました~!
⇒古代製塩木具が現代に活きる仁江 揚ヶ浜 食を繫ぐ循環自然素材と割楔 木工ジョイント-13.|阿部蔵之
👆この塩を煮詰める小屋の屋根の形
モシオガイ(藻塩貝)や シオヤガイ(塩屋貝)に似てますよね~😃
テイカカズラ(定家葛)⇔藤原定家⇔モシオガイ(藻塩貝)と結び付けましたので、最近「名前をすぐ忘れる」けど、「テイカカズラ」はバッチリ覚えました✌😅
BGIF(地球規模生物多様性情報機構)で🔍すると…
テイカカズラ Trachelospermum asiaticum (Siebold & Zucc.) Nakai
キジョラン Marsdenia tomentosa C.Morren & Decne.
キジョランの座標ありのレコードはほとんど日本ですね。
あ~最後にテイカカズラの種髪を鑑賞して、大きさも測っておきましょうね。
▼テイカカズラの種髪✨
▼テイカカズラの種髪の大きさは… 広がった状態で 55mmほど
▼種子の長さは… 12mmほど
▼長いのは 20mmもある
▼テイカカズラの種髪の舞😊
テイカカズラの花は白くて、5枚羽根の風車(かざぐるま)の様な形をしているので、花期(5月~6月)になったら見に行こう😊
花より『茎からは気根(付着根)を出して他のものに固着する』そうなので、そこを見てみたい。
⇒「テイカカズラ 気根」で画像検索
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