春を感じる草花@武蔵野公園~野川自然観察園
3月1日に野川自然観察園を歩いたときは、まだほとんど咲いていなかった草花が、3月14日に行ったら一斉に咲き始めていました~😊 散歩で出会った春を感じる草花を順に載せていきますね。
▼カキドオシ(垣通し)シソ科
カキドオシ|Wikipadia によりますと、和名は『隣接地から垣根を突き抜けるほど、勢いよく伸びてくる様子に由来する』ので「垣通し」です。
「カキドオシ」で画像検索すると、珍しく「葉」の画像が多いです。これは「食用」「薬用」や「健康食品」として利用されているからでしょうか?
学名:Glechoma hederacea をGBIFで🔍したら、
⇒Glechoma hederacea L. 座標ありのレコードが 825,243件もあります。特にヨーロッパが真っ赤です。それだけ利用され、研究対象となっている植物なんですね!
カキドオシ|Wikipadia に記載されている学名は Glechoma hederacea subsp. grandis
subsp.はは「亜種」ですね。
GBIF Glechoma hederacea L. の「種」の下には subsp. や var.「変種」のリストがズラ~っと並んでます。
原産地のヨーロッパから世界中に広まる間に、色んな亜種・変種が生まれたのでしょうね。
春の野川土手に「ありふれた」花と思っていたのですが、ありふれてる故に奥が深い🧐
▼ヒメオドリコソウ(姫踊子草)シソ科
👆こういう葉のつけ方を「十字対生」と言うのですね。⇒ホトケノザとヒメオドリコソウ|金沢動物園を読んで知った。
👆こちらの葉は緑ですが、
👇こちらは赤いですね。それと意外と毛深かったのね。
春先に赤い葉の植物を見かけるんですけど、それがいつの間にか緑色になってるのはなぜ?
「葉の色 赤 緑」で🔍したら…
⇒葉の色が新緑の時は赤で時間が経つと緑になるのはなぜですか?|日本植物生理学会
ヒメオドリコソウは去年の記事で…
『ホトケノザ、ヒメオドリコソウにもエライオソームがついていて種子が「アリ散布」されるらしい。
⇒アリが運ぶ紫色の絨毯の謎 (中学校の部 1等賞) - シゼコン 👈この中学生の自由研究がスゴい!ので、私はこのレベルまで行けないけど、せめて種子の観察をしようと思ってます😊』…と書いていたけど、忘れてた💧
▼ホトケノザ(仏の座)シソ科
ホトケノザも葉に毛が生えていますが、
👇花の頭にも毛が生えていたんですね~😃
ホトケノザとヒメオドリコソウは似ているので、分類を確認しておきましょう。
・ホトケノザ:シソ科オドリコソウ属(在来種)
・ヒメオドリコソウ:シソ科オドリコソウ属(外来種)
・オドリコソウ:シソ科オドリコソウ属(在来種)
▼ウグイスカグラ(鶯神楽)スイカズラ科
👆小さな花を大きく撮ってますが、
👇木全体を見ると
ん~ 映えませんね😅
赤い実がなったときの方がカワイイです。
▼セツブンソウ(節分草)の実(キンポウゲ科)
セツブンソウの花が咲いているときは遊歩道に「セツブンソウ渋滞」がおきるのですが、花が終わるとスルーされてしまいます💧
セツブンソウの花については👇こちらに書いていたのですが…
2022/02/03 節分のころに咲くから【セツブンソウ】@野川公園自然観察園
セツブンソウの花って👇こんな構造だったのか~!
自分で書いといて1年経ったらすっかり忘れてた💧 自分の植物観察記録(ブログ)を読み返して復習して、記憶に定着させなくちゃ!
▼イロハモミジの蕾
イロハモミジ|樹木図鑑 植木ペディア によりますと…
『新葉の展開と同時に開花する』上の画像では葉はこれから開くところで、花はまだ蕾です。
『「楓の花」は晩春の季語』へ~! 楓(かえで)は晩秋の季語で👈これは一般の人がイメージしやすいでしょうが、楓の花を見たことある人は少ないでしょうね。
ちなみに「楓の実」は夏の季語だそうです。
▼コスミレ
コスミレを見て、小さくないじゃん💧 なんで「小スミレ」なの? と思うのですが、
コスミレ|Wikipedia によりますと『スミレ Viola mandshurica と比べて、植物体や花、葉が小型というわけではない。他のスミレに先がけて咲く、早咲きのスミレのひとつである。』だそうです。
あ、コスミレの学名は Viola japonica(ビオラ・ジャポニカ)だから「日本のスミレ」なんですね。
GBIFで Viola japonica の座標ありのレコードのマップを見ると、日本に集中してますね。
▽コスミレの花をアップで…
▽コスミレの群生
こんだけ咲いてると、春ですね~😊
※コスミレとタチツボスミレの違いは?
⇒コスミレ|mirusiru.jp
『ハート形の葉がすこし細身なのでタチツボスミレとの違いは一目瞭然。』あ、花ばかり見てましたが、葉も見ないといけませんね。
▼フキノトウ(蕗の薹)キク科
フキノトウを見ると、天ぷら食べた~い😋とか、ふき味噌の🍙作って花見に行きた~い🌸 とか思ってしまう私😅
でも、これはもう薹が立っちゃてますけどね。
フキ|Wikipedia によりますと『葉が地表に出ないうちに花茎(花穂)が伸び出し、これを「蕗の薹」(フキノトウ)と呼んでいる。』 あら、フキの葉が生えてるときは、もう薹が立ってしまってるんですね。フキノトウを探すならフキの葉が生える前なんだ。
それと、『フキノトウは株が異なる雌雄異花』
すると👇これは… 雄花のようです。
ところで、「蕗の薹」の
蕗ふき は書けそうですが、
薹とう は練習しないと書けないですね。書くことないと思いますが😅
▼ニリンソウ(二輪草)キンポウゲ科
まだ「一輪」ですが、二輪草です。
ニリンソウ(二輪草)という名前ですが、二輪同時に開花するのではなく、時間差をおいて開花するようです。
もう一輪はまだ蕾で花柄も伸びていません。
そのニリンソウの一輪の花にハエがとまりました。
▽ニリンソウにハエ
なんかすごくシャープにピントが合ってるんですけど。ハエに😅
あ、ハエも「花粉媒介者」として重要な生態系の一員ですからね。
※「花粉媒介者」はもっと短く「送粉者」と言うんだ。英語では“pollinator”(ポリネーター)。“pollinate”が「受粉させる」で、“pollen”が「花粉」なんだ~ 思わぬところで英単語の勉強😅
え~ それより、送粉者はハチだけじゃないんだよ。ハエも重要というお話が…
⇒ミツバチ以外の昆虫、送粉者として同様に重要 ハエやチョウなど|AFP BB News
▼ミチタネツケバナ(道種漬花)アブラナ科
▽ミチタネツケバナの花
花の周りにツンツンしてるのは果実です。
ところで、ミチタネツケバナの「ミチ」って何?
ミチタネツケバナ - Wikipedia によりますと『空地や道端などに生える雑草。タネツケバナよりもやや乾燥した場所に生えていることが和名の由来。』
ミチタネツケバナを漢字で書くと「道種漬花」ですが、
タネツケバナは
「種付花」じゃなくて
「種漬花」なんですね。
種子植物はみんなタネを付けるから、なんでことさらに「種付花」と言うんだろう?と思っていたら、「種漬花」だったのか!
ところで、何で「種漬花」?
⇒ミチタネツケバナ|但馬情報特急-たじまのしぜん-によりますと…
『タネツケバナは最もありふれた水田雑草です。… 種籾を水につける頃に花が咲くので、種漬け花です。』あ~!なるほど。
▼ヤブツバキ(藪椿)ツバキ科
▽いっぱい!
▽落ちてた。
ところで、「藪椿」の
藪やぶ も書けそうにない。チコちゃんに「つまんねーヤツだなぁ」と言われたときに備えて練習しとく?😅
▼ヤマネコノメソウ(山猫の目草)ユキノシタ科
去年【ヤマネコノメソウ】の種子は雨滴散布を書いて、その中で…『あ~そうそう、ヤマネコノメソウの実/種子ばかり撮っていて、花は?
あれ? 花を撮ってない!💧
ん~まだまだ初心者ですね😅 精進しなければ!』…と書いて、忘れてた💧 ちっとも精進できてません😅
▼イヌノフグリ(犬の陰嚢)オオバコ科
👆画像の中央にイヌノフグリの花の蕾があります。
👇拡大すると~
▽イヌノフグリの蕾
大きさは~ 2mm
イヌノフグリの花は小さいので、目を凝らして見つけるの👀たいへん。
この蕾はもう少し日が昇って暖かくなったら開花するでしょう。
ちなみに、イヌノフグリの命名者は牧野富太郎ではありません。
牧野富太郎が命名したのは「オオイヌノフグリ」です。
▼オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)オオバコ科
オオイヌノフグリはイヌノフグリより花が大きく、絶滅危惧種のイヌノフグリを圧倒して、あちこちに咲いています💧
▼ヒサカキ(姫榊)モッコク科
⇒ヒサカキ/ひさかき/姫榊|庭木図鑑 植木ペディア によりますと
『サカキの代用として神事に使われる』ので「姫榊」
そして『壺型でかわいいが、ガスの匂いがする』そうです💧
⇒ヒサカキ|Wikipedia によりますと
『「サカキ」が手に入らない関東地方以北において、サカキの代用としている。名前も榊でないから非榊であるとか、一回り小さいので姫榊がなまったとかの説がある。』
⇒サカキ|Wikipedia
『和名サカキの語源は、神と人との境であることから「境木(さかき)」の意であるとされる。』
⇒日本文化と“榊”
『古くから神事に用いられる植物である。古来、植物には神が宿り、特に先端が尖った枝先は神が降りるヨリシロ』そうなんだ~
榊さかき は木へんに神ですが、これ「国字」(和製漢字)なんですね。
⇒「国字」をご存じですか?|竹田印店 👈へ~そうだったんだ!
『既に中国に同じ形の漢字があることを知らずにそれと同じものを作ってしまうという事も起こりました。』あらら💧
👇その例( )内は中国での意味
・鮎(ナマズ)
・鮭(フグ)
・鮪(サメ)
・芝(キノコ)
「国字 中国 同じ漢字」で検索すると面白い例が色々出てきますが、脱線してるので、この辺で戻ります。
▼アブラチャン(油瀝青)クスノキ科
詳細は… リンクを張って(省略)
⇒アブラチャン/あぶらちゃん/油瀝青|庭木図鑑 植木ペディア
⇒アブラチャン|Wikipedia
▼コブシ(辛夷)モクレン科
コブシの木を見上げて、蕾→花→満開!うわぁ~😲
▼シダレヤナギ(枝垂柳)ヤナギ科
新緑がすがすがしい😊
ヤナギの下でドジョウを探すのでなく、見上げます。
雄花が咲いていました。
ヤナギ科は雌雄異株で、シダレヤナギ|Wikipedia によりますと『日本のものはほとんどが雄株のため、結実しない』そうです。
また、『太い枝は上に伸びるが、先端の枝が細長く、垂れ下がる。このような樹形が可能となっているのは、シダレヤナギが池沼の脇に生育していて、多くの光を天空からだけではなく下方からも受けているからである。』なるほど~
▼アカシデ(赤四手)カバノキ科クマシデ属
雄花がいっぱい!枝垂(しだ)れています。
⇒アカシデ/あかしで/赤四手|庭木図鑑 植木ペディア
⇒アカシデ|Wikipedia
▼ジンチョウゲ(沈丁花)ジンチョウゲ科
香る~😊
▼カンヒザクラ(寒緋桜)
※武蔵野公園にて
▼ヒマラヤヒザクラ(ヒマラヤ緋桜)
※多磨霊園にて
花のアップの画像は去年の記事で…
2022/03/20 緋色の桜【ヒマラヤヒザクラ】@多磨霊園
あ、👆この記事で…カンヒザクラとヒマラヤヒザクラの違いは?と悩んでいる。答えが見つからなければ自分で観察して見つけなきゃ! とも思うのですが… そこまでやる気力のない私😅
ふ~🍵 春を感じる草花がいっぱいあったから、それを順に載せたら 24種にもなってしまいました!
これだけ載せておけば、来年の春の散歩で「この花何だっけ? 去年調べたけど… 忘れた💧」というとき、ブログを見ればわかります😃
※関連記事
2021/03/27 春の紫色の菜の花【ムラサキハナナ/オオアラセイトウ】…なぜ「大紫羅欄花」?
2022/03/15 絶滅危惧種【イヌノフグリ】@野川公園自然観察園
2022/03/18【イヌノフグリ】の命名者は牧野富太郎ではない!
2022/03/20 緋色の桜【ヒマラヤヒザクラ】@多磨霊園
2022/04/02【ヤマネコノメソウ】の種子は雨滴散布
2022/04/07【カキドオシ】春の野川の土手に咲いてる薄赤紫色の花 👈あ~ 去年こんなに🔍してたんだ! それをすっかり忘れて、今年もまた🔍してるって、ヤバイ? いやいや、復習しないと記憶に残らないからね😅
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