【カツオノカンムリ】【タツナミガイ】【ミズヒキゴカイ】へんな生きもの観察@三戸浜(三浦半島)
▼カツオノカンムリ
5月2日に由比ヶ浜でカツオノカンムリを1つだけ拾ったんですが、残念なことに三角形の帆の半分が欠けちゃってました。でも今度のは三角形の帆もしっかり残ってます!
打ち上げられてから日が経っていたようで、太陽に照らされて色は抜け、青い感触体は無く、干からびてましたが、海水に浸けてちょっとプルプル感が戻った😅
カツオノカンムリの英名は“By-the-Wind sailor”で「風の船乗り」という素敵な名前です。学名は Velella velella で、Velella(ヴェレラ)はラテン語でどんな意味なんだろう?と🔍したら、この記事を見つけました!
⇒生物學講話 丘淺次郎 第六章 詐欺 一 色の僞り~(5):Blog鬼火~日々の迷走
『“Velella”(ヴェレラ)は、荒俣氏の「世界大博物図鑑 別巻2 水生無脊椎動物」によれば、ラテン語の“vēlum”(帆・帆布)と“ellum”(小さな)の合成である、とある。』 ほ~!ということは Velella は「小さな帆」なんですね。
Velella velella(ヴェレラ・ヴェレラ)ちょっと可愛く思えてきた😊
👈この表紙に惹かれる😅
▼タツナミガイ
この日の干潮時の潮位は-5cmで、潮が大きく引いて、タイドプールで何かもっさり動いてる~
10cm超の大きなウミウシです! 2本の角(触角)があるからウミウシ(海牛)~って感じでてますね。
「海牛」で🔍すると「ウミウシ」ではなく「かいぎゅう」(ジュゴン、マナティー)の方が出てきた💧
そして、他の人はこちらも質問…に
『ウミウシとナメクジの違いは何ですか?』👈これに答えられるか? どちらも軟体動物門 腹足綱だから~
答えはこちら⇒「海の宝石」ウミウシは、海の中にいるから美しいって知っていましたか?|Rikejo
この記事の中で『ナメクジはカタツムリと同じでツノの先端に目があるが、ウミウシの目はツノの根元だ』え、そうなの!?
「ウミウシの目はツノの根元」で🔍すると、そのようです。
ところで、このウミウシは何でしょう?
この大きさと、このフォルムは~
三戸浜のお隣の和田長浜に大量打ち上げされたのを見たことある タツナミガイ ですね!
あうるの森を「タツナミガイ」で画像検索すると、タツナミガイの殻と、打ち上げられた「腐ったナスのような」タツナミガイの画像しか出てこないので💧
「タツナミガイ」で画像検索すると、生きているときのタツナミガイは藻で覆われたようなモワモワな感じなんですね。打ち上げられるとナスみたいなのに😅
ところで、自分が書いたタツナミガイの記事を見たら「アメフラシの仲間なんですか~!」と書いていた💧
そこで、はたと気づいた。「ウミウシ」と「アメフラシ」ってどう違うの?
⇒アメフラシとウミウシ[せとうちネット] - 環境省
『ウミウシの仲間は、体の中の貝殻が退化してないものがいます。』👈貝殻が体の中に入ったら、それを「退化した」と言うんじゃないの?
『食べ物として、アメフラシはワカメなどの海藻を食べるベジタリアンですが、ウミウシは海綿やコケムシといった動物を食べています。』そうなんだ。でも、これだと外見からアメフラシとウミウシを区別できませんね。環境省のページですが、いまいち釈然としない💧
あ、「退化してない」は
「退化していない」じゃなくて、
「退化して無くなっている」ってこと?
⇒「アメフラシ」と「ウミウシ」の違いって?|自然のチカラ~昆虫や野生動物、植物の不思議
『アメフラシとは、腹足綱後鰓類の無楯類、アメフラシ科に属している軟体動物のことをいいます。』
『ウミウシは後鰓類中で、貝殻が小さく体内に埋没または消失などをしている種の総称のことをいいます。』👈こちらの説明の方が分りやすいね。
⇒ウミウシ|Wikipedia
『ウミウシ(海牛)とは後鰓類中で、貝殻が縮小、体内に埋没、消失などした種の総称』
ウミウシの範囲『ウミウシという呼び名は、… 生物学的な分類群と一対一で対応したものではない。使う人の風土や習慣、知識的背景によって異なったカテゴリーを示している言葉である。また、後鰓目の分類自体がいまだ流動的である。これらの理由により、ウミウシを分類学的に簡潔に説明するのは難しく、しばしば、用法の不一致による混乱を生じる。』ん~ だから私も混乱してしまったのね💧
タツナミガイと(ウミウシ代表)アオウミウシの分類をBISMaLで🔍してみると…
タツナミガイ:腹足綱 > 異鰓上目 > 真後鰓目 >…> アメフラシ科
アオウミウシ:腹足綱 > 異鰓上目 > 裸鰓目 >…> イロウミウシ科
まぁ、タツナミガイはアメフラシの仲間ということで、復習しました😅
しつこいですが、ところで、「牛」と言えば体が大きいイメージですよね。なんで小さくてカワイイのに「ウミウシ」になっちゃったの?
頭にある触角が牛の角のように見えるからなのでしょうが、ウサギの耳のようなウミウシがいますよね。👉「ウミウシ うさぎ」で画像検索
ゴマフビロードウミウシとか、ユキウサギウミウシとか
「ウミウシ」じゃなくて「ウミウサギ」にすれば良かったのに~
あ、「ウミウサギ」は既に使われていたのか💧
▼ミズヒキゴカイ
三戸浜から黒崎の鼻へ渡る凹みの、潮が引いた波打ち際に、細長くカールした生きものがクネクネしてた~
いっしょに写ってる貝殻:サラサバイの大きさは 1cmほどですから、この細長いクネクネは 2~3cm程度の長さかな。
その細長いクネクネは砂地から生えているように見えるんですけど、これ植物?
根本から掘ってみようとしたら、サッとクネクネが引っ込んだ!😲
ということは、これ動物ですね!
この変な生き物は何だろう? と、Googleレンズで🔍したら…
ミズヒキゴカイ(環形動物門 多毛綱 スピオ目 ミズヒキゴカイ科)でした.
⇒ミズヒキゴカイ|吉野熊野ネイチャー図鑑|宇久井ビジターセンターによりますと『体の両側に糸状のエラを数多く出すのが特長です』
⇒ミズヒキゴカイ|コトバンク 日本大百科全書(ニッポニカ)によりますと『体を砂泥中に埋め、糸状で黄色の感触糸と紅色の鰓糸(さいし)を水中に出して動かしている』
へ~ いろんな変な生きものがいるんですね😃
ところで、宇久井ビジターセンターのある和歌山県東牟婁郡那智勝浦に貝殻拾いに行ってみたい😊
※「環形動物」の関連記事
2023/05/03 由比ヶ浜で見かけるコレなぁに?【ウミイサゴムシ】の棲管
※関連リンク
⇒丘浅次郎|Wikipedia
⇒生物学講話|国立国会図書館デジタルコレクション
あ~ Blog鬼火は『生物學講話』丘淺次郎 からの引用より、そのあとの『やぶちゃん注:』の注釈の方が長いのですね。なんで丘淺次郎(1868年~1944年)が荒俣宏(1947年~)を引用しているのだろう?と思ったら、ここは『やぶちゃん注:』だった💧
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