【ホソヘリカメムシ】…アリに擬態、共生細菌で薬剤耐性、競争者とニッチ分割…すっごく面白い昆虫だ~‼
多磨霊園の大きなネムノキに豆がなったので、それを観察していたら…
この変な形の虫は何?
Googleレンズで検索したら…
⇒ホソヘリカメムシ|昆虫エクスプローラ が出てきた。
そして、私が見たのはホソヘリカメムシの5令幼虫だと判明!
ホソヘリカメムシの幼虫はアリに擬態しているそうで、5令幼虫だとアリっぽさがあまりないですが、昆虫エクスプローラの若齢幼虫の画像を見ると… その姿は🐜アリです😱
へ~!と思って「ホソヘリカメムシ」を🔍したら…
ホソヘリカメムシって、すっごく面白い昆虫だ~😃
その面白いところを以下、抜粋・引用させていただきます。
共生細菌
⇒ホソヘリカメムシ|Wikipedia
『幼虫、成虫とも様々なマメ科植物の子実を吸汁し、ダイズ、ササゲなどの豆類栽培において重要害虫である。』👈だから、ネムノキ(マメ科)の豆にいたんですね。撮影しようとしたら、ちょこちょこ逃げてネムノキの葉の上での撮影となりましたが😅
『大豆害虫のホソヘリカメムシは、農薬として使用されている有機リン系殺虫剤の1種であるフェニトロチオンに対して耐性を獲得することがある。その原因が、この共生細菌の働きであることがわかってきた。この細菌の中には農薬を分解して栄養源にするものと、それができないものもあるが、農薬が散布された土壌では、農薬を分解する能力を持つものが増殖する。するとカメムシが耐性菌を摂取する可能性が増し、カメムシにも農薬耐性がつく、という流れである。』
『この細菌は土壌中に普通に存在し、ホソヘリカメムシが主に2齢幼虫のときに口から摂取する。親から受け渡されるわけではない。』
「共生細菌」で🔍したら、またまた面白い記事が出てきた😃
⇒カメムシと共生細菌に「進化の現場」を見た|産総研マガジン
『少なからぬ昆虫類は細菌と共生することにより、もはや単独では生きていけない生命複合体となっている』
『カメムシの仲間は、植物の葉や幹に産卵する。その際に、メスが卵の表面に液を塗ったり、あるいはゼリー状の物質で卵を覆ったりする。なぜそんなことをするのかというと、実はそのなかに細菌が混ぜ込まれており、孵化した幼虫がそれを摂取することで、腸内に共生する細菌が親から子へと受け継がれるのだ。』👈あ~だからWikipediaで『ホソヘリカメムシが主に2齢幼虫のときに口から摂取する。親から受け渡されるわけではない』というところが強調されていたのですね。
『専用の共生細菌でなくとも、自然界の微生物多様性から新たな細菌をとりこむことで、チャバネアオカメムシは生存できるようになる』
『土壌中に存在する多種多様な微生物のなかには、ごくわずかかもしれないが共生に必要な働きをもつ細菌が存在していて、それらは潜在的に新しい共生パートナーになりうることがわかった。つまりこれは、細菌と昆虫との「新しい共生関係」がいま現在進行形で始まろうという、まさに進化途上の局面をとらえたことになる。』👈ん~ 親から「はい、コレを使いなさい」と渡されたものは安全・確実だけど進化はしない。細菌は日々変異/進化してるから、土壌中から細菌を接種するのは進化を加速させる可能性があるんですね‼ そして、ヒトが作りだした農薬に耐性を得てしまう💧
競争者とニッチ分割
⇒ネムノキマメゾウムシが優位な競争者と共存する条件|日本生態学会全国大会 ESJ54 講演要旨
『ネムノキマメゾウムシとホソヘリカメムシは、共にネムノキの種子捕食者である。和歌山県紀ノ川の河川敷における著者らの先行研究からは、ネムノキマメゾウムシ幼虫が侵入して内側から食害中の種子をホソヘリカメムシが外部から吸汁するとマメゾウムシ幼虫は高い確率で死亡してしまい羽化できないことから、この2種は非対称な競争関係にあることがわかっている。このような場合、競争排除によって劣位な競争者が駆逐されるはずだが、実際にはホソヘリカメムシとネムノキマメゾウムシは同所的に存在するので、微細生息場所でニッチ分割が起こっている可能性がある。先行研究ではこれら両種がネムノキの樹齢に依存して選好性をずらしている可能性が示唆されている。そのため2次元格子モデルを用いて数値シミュレーションを行ってこの選好性のずれがマメゾウムシとカメムシの共存を説明できるかどうかを調べる。』👈へ~!数値シミュレーションで競合する生物の共存を説明する研究がされてるんですね。
ネムノキに豆がいっぱいなってる画像も載せときます😊
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