【イタヤガイ】の閉殻筋痕が後ろ寄りなのは、前閉殻筋が退化し、後閉殻筋だけになったから~
台風一過のビーチコーミングで拾った合弁のイタヤガイをより美しく撮るために、ミネラルタックで右殻を立たせて~
右殻がほのかに光に透けてるのがイイね😊
あら、この画像には「閉殻筋痕」がクッキリ写ってますね!
二枚貝の殻に貝柱(閉殻筋)が付着していた痕が「閉殻筋痕」です。
アサリ、ハマグリ、シジミなど多くの二枚貝の貝柱(閉殻筋)は2つありますが、
イタヤガイ、ホタテガイ(どちらもイタヤガイ科)の貝柱(閉殻筋)は1つです。
その1つだけの貝柱(閉殻筋)は貝殻の中央にあると思っていたんですが、よくよく見ると…「ホタテガイ 閉殻筋」で画像🔍 中央からズレたところにありますね!
前/後どっちにズレてるの?
右殻/左殻から前/後は判別できますから、画像中に書き込んで見ると…
イタヤガイの閉殻筋痕は後ろ寄りにありますね。 なぜ?🔍
イタヤガイの左殻の閉殻筋痕が中央より左(前後で言うと後ろ)に偏っているのだが、イタヤガイの閉殻筋は貝殻の中央についてないの?
おっしゃる通り、イタヤガイの閉殻筋(貝柱)は貝殻の幾何学的な中央にはなく、明確に「後ろ寄り(左殻を内側から見て左側、前後の位置関係で言うと後方)」に偏って配置されています。
これは異常ではなく、イタヤガイ科の貝類すべてに共通する正常な体の仕組み(解剖学的特徴)です。
なぜ中央ではなく「後ろ」に偏っているのか?
1. 単筋型(貝柱が1つ)への進化
アサリなどの一般的な二枚貝には、前と後ろに計2つの貝柱があります(双筋型)。
しかし、ホタテガイやイタヤガイなどのグループは、進化の過程で前閉殻筋が完全に退化して消失し、後ろ側の「後閉殻筋」の1つだけが巨大化して残りました(単筋型)。
2. 内臓の配置スペースのため
前閉殻筋がなくなったことで、殻の「前側(右耳・足糸孔がある側)」には、口や大きな中腸腺(ウロと呼ばれる内臓)、生殖巣などが収まるスペースが作られました。
その内臓の後ろ側に貝柱が位置するため、必然的に殻の「中央よりも後ろ(左殻を内側から見ると左寄り)」へと配置が偏ることになります。
3. 効率よく殻を開閉して泳ぐため
イタヤガイの仲間は、貝柱を激しく伸縮させてパタパタと殻を開閉し、水を噴き出して泳ぐことができます。
蝶番(靭帯)から少し離れた「やや後ろ寄りの中央」に太い筋肉がある方が、殻を軽い力で効率よく、かつ素早く閉じることができるという力学的なメリットもあります。
へ~! 貝柱2本(双筋型)から、貝柱1本(単筋型)へ、そうやって進化してきたんだね~‼
「ホタテガイ 閉殻筋」で画像🔍すると、貝柱(閉殻筋)が画像の右側に寄ってます。でも私が撮った画像の閉殻筋痕は左側に寄ってます。逆になってる?🤔 そんなことはなくて~
・左殻の閉殻筋痕が左寄り=後ろ寄り
・右殻を下にして貝柱(閉殻筋)が右寄り=後ろ寄り
…どちらから見ても、閉殻筋は後ろ寄りです。
ホタテの一方の殻を外した画像はどれも左殻を外して、右殻を下にして撮られてますね。ホタテは右殻を下にして撮るのが「流儀」なの?🤔と思ったら、あ💡
お椀のように膨らんだ右殻を下にすれば中身は安定しますが、平らな左殻を下にしたら中身がこぼれ出ちゃうよね😅
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※ナミマガシワはイタヤガイ目・ナミマガシワ科だった
《あうるの森サイエンスラボ》の正多面体クラブさんの記事
2014/08/12 二枚貝は貝殻をどうやって開くか?…筋肉は縮むことしかできない!
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